抄録
1日0.1gのHBKな15例の複雑性尿路感染症に筋肉内投与した。注射は1日1回, 5日間とし, 同時に500mlの補液を併用した。3例に著効, 5例に有効そして7例に無効の結果を得, 総合有効率は53%であった. 膿尿に対しては, 5例に正常化, 2例に改善そして8例に不変の結果を得, 他方細菌尿に対しては6例に消失, 5例に菌交代, そして4例に残存の結果を得た。副作用としては, 眩量や聴力障害などを含む信覚症状は皆無であった。臨床検査値あ異常として, 1例に好酸球の増加, 他の1例にトランスアミナーゼの軽度上昇を認めた。