CHEMOTHERAPY
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CS-807の安全性に関する研究
(第2報) ラットにおける経口投与による亜急性ならびに慢性毒性試験
松沼 尚史木村 邦男宮腰 昶宏山下 和男大橋 芳彦松本 悦嗣戸塚 保増田 裕
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1988 年 36 巻 Supplement1 号 p. 280-299

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抄録

経口適用のセファロスポリン系抗生物質であるCS-807の30, 80,200,500および1000mg/kg/dayを13週間, あるいは, 250,500, 1000mg/kg/dayを1年間ラットに経口投与し, 13週間の場合は投与終了後4週間の休薬による回復性も含めて本剤の毒性を評価し, 以下の結論を得た。
1) 雌雄80mg/kg以上の投与群で, 投与初期あるいは中期および休薬初期に軟便の排泄が認められた以外一般状態に変化はなく, 試験期間を通じて1例の死亡も観察されなかった。
2) 1000mg/kg群で実施した尿検査および眼科的検査で異常は認められなかった。
3) 体重は対照群に比較してCS-807の数群で投与期間中軽度な増加抑制休薬初期に一過性の軽度な体重減少あるいは増加抑制がみられたが, 摂餌量には著しい変化はなかった。
4) 本試験系において, 一般的に抗生物質の投与においてみられる盲腸重量増加が用量依存的に認められたが, 1年間の1000mg/kg群を含め, 諸臓器には組織学的異常は認められなかった。本試験系において検出された変化は, 腸内細菌叢の変動に由来して発現した変化のみで, CS-807がラットの特定の臓器に障害作用を示さないことが確認された。

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© 社団法人日本化学療法学会
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