CHEMOTHERAPY
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キノロン系抗菌剤levofloxacinのヒト好中球内への移行に関する検討
我謝 道弘比嘉 太山城 哲仲本 敦宮良 高維新里 敬普久原 浩橘川 桂三伊良部 勇栄重野 芳輝斎藤 厚
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キーワード: LVFX, DR-3355, 好中球内移行, HPLC
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1992 年 40 巻 Supplement3 号 p. 64-67

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抄録

キノロン系抗菌剤levofloxacin (LVFX, DR有3355) は, ofloxacin (OFLX) の一方の光学活性S-(-) 体であり, その抗菌力はOFLXのほぼ2倍である。LVFXおよびその他方の光学活性R-(+) 体であるDR-3354ならびにOFLXのヒト好中球細胞内移行性につき比較検討した。
好中球をLVFX, DR-3354, 0FLXを含む培養液中にてそれぞれ培養後, 好中球を採取し, これら薬剤の好中球細胞内濃度および培養後の細胞外濃度を高速液体クロマトグラフィー (HPLC) を用いて測定し, 細胞内濃度の細胞外培養濃度に対する比率を算出した。
培養濃度50μg/ml, 培養時間30分の条件下でのLVFX, DR-3354およびOFLXの細胞内濃度/細胞外培養濃度比は, それぞれLVFX8.83±1.27, DR-33549.97±0.75, 0FLX 9.07±0.72であり, これら薬剤の好中球細胞内移行性に差は認められなかった。
また, 培養濃度と好中球内移行率との相関につき, LVFXおよびDR-3354を用い検討したが, 培養濃度10, 25, 50, 100μg/mlの範囲内では2薬剤の移行率に大きな変化は認められなかった。
ラセミ体であるOFLXを2つの光学異性体に分割しても, ヒト好中球内移行性に関しては光学異性体間に差異はみられず, いずれもOFLXに近似した移行性を示すことが明らかとなった。

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