日本化学療法学会雑誌
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Cefluprenamの細菌性肺炎における使用経験
泉 三郎
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1995 年 43 巻 Supplement4 号 p. 283-285

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抄録

新しい注射用セファロスポリン剤cefluprenam (CFLP) を43~84歳までの同意の得られた8症例 (男性6例, 女性2例) に使用した。内訳は, 細菌性肺炎7例と, 投与開始後にマイコプラズマ肺炎と判明した1例であった。投与開始後マイコプラズマ肺炎と判明した1例と基礎疾患が重篤化した症例1例を除いた6例での臨床効果は, 著効2例, 有効3例, やや有効1例であった。起炎菌を検出し得た症例はなかった。副作用は, 2例で発疹1例で発熱が認められた。いずれも本剤の投与中止により, 特別な処置を必要とせぬものであった。以上よりCFLPは, 発心, 発熱という副作用をみた点を除けば, 細菌性肺炎に有効な薬剤であると考えられる。

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