日本化学療法学会雑誌
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Cefditorenの口蓋扁桃内濃度シミュレートにおける臨床分離Haemophilue influenzaeに対する殺菌作用
清水 正樹高田 利彦益吉 眞次吉田 隆
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キーワード: CDTR, CDTR-PI, 口蓋扁桃内濃度
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1996 年 44 巻 10 号 p. 818-820

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抄録

経口セフェム薬cefditoren pivoxil (CDTR-PI) をヒトに経口投与して得られたcefditoren (CDTR) の口蓋扁桃内濃度データを用いて薬物動態的解析を行った。さらに得られた口蓋扁桃内濃度推移にin vitroでシミュレートした場合のHaemophilue influenzaeに対する殺菌作用を検討し, 以下の成績を得た。
1.ヒトにCDTR-PI, 200mg経口投与後のCDTR口蓋扁桃内濃度について薬物動態的解析すると, Cmax値は約0.2μg/mlを示した。
2.薬物動態的解析により得た, CDTR口蓋扁桃内濃度推移にシミュレートした条件下におけるH. influenzae PRC2の増殖曲線におよぼす作用は, 殺菌的であり, 作用6時間目の生菌数は菌接種時より約2log減少した。

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