1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 165-172
NM441の活性本体NM394の動物における腎排泄機構および腎障害時の体内動態について検討した。
1) ストップフロー法による検討により, NM394のウサギにおける腎排泄は糸球体濾過および尿細管分泌によることが明らかとなった。
2) 正常ラットにおいて, NM394の腎クリアランスは糸球体濾過速度より大きな値を示し, 尿細管分泌の存在が示唆された。
3) HgCl2による腎障害により, NM441投与後の消失相の血漿中濃度は上昇し, T1/2は正常群の約5倍に, AUCは約4倍に増大した。
4) HgCl2による腎障害により, NM394の尿中排泄率は正常群の14~22%に減少した。