日本化学療法学会雑誌
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男子淋菌性尿道炎に対するNM441の基礎的・臨床的検討
斎藤 功西古 靖宮村 隆三浜屋 修
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1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 400-404

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抄録

男子淋菌性尿道炎に対する NM441 の細菌学的および臨床的効果について検討した。
1) 臨床分離保存株の penicillinase producing. Neisseria gonrrhoeae (PPNG;β-lactamase産生株) 3株および non-PPNG 31株に対するNM394のMIC分布は≦0.003~0.2μg/mlで, MIC 90は non-PPNG で0.2μg/ml, PPNGで0.1μg/mlであり, 他薬との比較では, norfloxacin, fleroxadn より優れており, sparfloxacin, levofloxacinより劣っていた。
2) 淋菌性尿道炎の患者18例にNM441 200mgを1日2回, 3日間内服治療した。
3) 淋菌性尿道炎18例については, 主治医判定では「著効 14例,「有効」2例, 「判定不能」2例であった。UTI薬効評価基準に合致した11例の総合臨床効果は「著効」8例, 「有効」2例,「無効」1例で, 有効率は91%であった。
4) 副作用および臨床検査値の異常変動は認められなかった。

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