2004 年 52 巻 5 号 p. 270-272
久留米大学付属病院で分離された50株のMRSA株を用いてteicoplanin (TEIC) とmeropenem (MEPM), panipenem/betamipron (PAPM/BP), biapenem (BIPM), cefozopran (CZOP), cefepime (CFPM), sulbactam/ampicillin (SBT/ABPC), ciprofloxacin (CPFX), pazufloxacin (PZFX) との併用効果についてチェッカーボード法で比較検討した。最小FIC index値の平均値はTEICとMEPMで0.293であり, 一番強い併用効果を示した。また, TEIC単独でのMIC90値は2μg/mLであったが, MEPMを併用することで0.25μg/mL以下に減少することを確認した。今回の結果より, TIECとカルバベネム系薬, 特にMEPMの併用によりTEICの治療効果が高められるとこが示唆された。