日本化学療法学会雑誌
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Garenoxacinのin vivo抗菌活性
福田 淑子高畑 正裕杉浦 陽子中谷 雅年新村 裕子久田 晴美米納 孝神山 朋子満山 順一藤堂 洋三
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2007 年 55 巻 Supplement1 号 p. 21-27

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抄録

新規des-F (6)-quinolone系抗菌薬garenoxacin mesilate hydrate (GRNX) の各種動物感染モデルにおけるin vivo抗菌活性について検討し, 以下の成績を得た。
(1)メチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA) によるマウス全身感染モデルにおけるGRNXの50%有効用量 (ED50値) は000593mg/mouseで, levofloxacin (LVFX) およびgatifloxacin (GFLX) より低く, ペニシリン耐性Streptococcuspneumoniae (PRSP) に対しては0555mg/mouseで, GFLXと同程度で, LVFXより低かった。EscherichiacoliおよびPseudomonas aeruginosaに対しては, LVFXおよびGFLXと同程度の治療効果を示した。
(2) PRSPによるマウス肺炎モデルにおけるGRNX投与群の肺内生菌数は<2.68LogofCFU/gであり, LVFXおよびGFLXより低かった。
(3)Mycoplasma pnmmoniaeによるハムスター肺炎モデルにおいて, GRNXの20および40mg/kg投与群の気管支肺胞洗浄液 (BALF) 中生菌数はLVFX投与群に比べ低かった。
(4)Chlamydophila pneumoniaeによるマウス肺炎モデルにおけるGRNXのED50値は00286mg/mouseで, LVFXおよびazithromycin (AZM) に比べ低かった。
(5)Legionella pneumophilaによるモルモット肺炎モデルにおいて, GRNX投与群の肺内生菌数は2.84Log of CFU/Lungであり, ciprofloxacin (CPFX) およびclarithromycin (CAM) 投与群より少なく, rifampicin (RFP) と同程度であった。

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