地学教育
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原著論文
砂岩の間隙率と続成作用の進行を中学生はどう関連付けて説明するか―水に浸した砂岩から出てくる泡を用いた間隙率の推定―
高橋 修 湯浅 智子
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2020 年 72 巻 4 号 p. 129-139

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抄録

中学校2年生を対象に,砂粒のパッキングの状態に関する授業実践を行った.水を入れたコップに新生代第四紀,新第三紀,中生代白亜紀の砂岩を順に沈め,出てくる気泡を観察しその量を比較することで,生徒は砂岩中の間隙の存在とその容積の差異に気づき,続成作用の進行と間隙の大きさの変化を結びつけ,続成の過程を思い描くことができた.さらに,砂岩と花崗岩のつくりの違いが引き起こす風化の素因についても言及することができた.

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© 2020 日本地学教育学会
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