日本畜産学会報
Online ISSN : 1880-8255
Print ISSN : 1346-907X
ISSN-L : 1880-8255
一般論文
豚皮下脂肪における体表からの距離の相違が理化学的性状に及ぼす影響
丹羽 美次阿部 申中西 五十
著者情報
ジャーナル フリー

2004 年 75 巻 3 号 p. 405-408

詳細
抄録

肉豚の肩部皮下脂肪において,体表からの距離の相違が脂肪性状に及ぼす影響について検討を行った.供試豚はLWD交雑種12頭を使用し,体重約40kgから約110kgまで同一の肥育用配合飼料を給与して肥育後,屠畜解体した右半丸の正中線近傍の第4胸椎上より肩脂肪を採取した.採取した皮下脂肪は内層と外層に分離した後,それぞれをさらに体表側および体腔側と2分割し,脂肪融点,脂肪酸組成の測定を行った.その結果,皮下脂肪内層については,採取部位の相違による脂肪性状への影響は認められなかった.しかし,皮下脂肪外層については,体表側は体腔側に比べ融点が有意に低い値を示し,脂肪酸組成についてはステアリン酸の含有率が低く,オレイン酸の含有率が高いが,リノール酸含有率に有意な差はみられなかった.以上のことから,皮下脂肪の理化学的性状を測定する場合,外層では浅部,深部で性状が異なるため,同一面積を採取し測定する必要があるが,内層ではその必要がないことが明らかとなった.

著者関連情報
© 2004 公益社団法人 日本畜産学会
前の記事 次の記事
feedback
Top