日本畜産学会報
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一般論文
月齢による黒毛和種の脂肪交雑の変化とそれに対する種雄牛の影響
村澤 七月中橋 良信浜崎 陽子日高 智堀 武司加藤 貴之口田 圭吾
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2010 年 81 巻 1 号 p. 37-45

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抄録

黒毛和種ロース芯内における脂肪交雑の量,形状および分布均一性の月齢変化と,それに対する種雄牛の影響を調査するために,北海道内の枝肉市場に25~33ヵ月齢で出荷された黒毛和種4,130頭(去勢3,087頭,雌1,043頭)を用いた.第6-7胸椎切開面のロース芯画像を4領域に分割した.ロース芯全体と各領域について,脂肪面積割合,あらさ指数および細かさ指数を算出し,出荷月齢による推移を調査した.去勢において,脂肪面積割合の見かけ上のピークは一つの領域を除いて30ヵ月齢にあったが,31ヵ月齢以降において脂肪交雑の細かさが増大した.雌はすべての領域において脂肪面積割合の見かけ上のピークが30または32ヵ月齢にあり,脂肪交雑の細かさは去勢牛と異なり上昇しなかった.領域によって脂肪面積割合の月齢推移は異なり,去勢では25ヵ月齢で最も脂肪面積割合の低い領域が大きな増加を見せた.また,脂肪面積割合とBMSが見かけ上ピークになる出荷時期は,種雄牛によって異なっていた.

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© 2010 公益社団法人 日本畜産学会
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