日本畜産学会報
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一般論文(原著)
育成前期乳牛の生理および窒素・エネルギー代謝に及ぼす高温高湿の影響
野中 最子樋口 浩二田鎖 直澄田島 清鎌田 八郎栗原 光規
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2012 年 83 巻 2 号 p. 133-144

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抄録

高温高湿が育成牛の生理および窒素・エネルギー代謝に及ぼす影響を明らかにするために,ホルスタイン種育成前期雌牛4頭を用い,相対湿度を80%一定に保ち,環境温度を20, 28, 33℃とした実験を行った.その結果,1)体温および呼吸数は環境温度の上昇とともに有意に増加した.2)血漿中尿素態窒素濃度は28℃から有意に増加し,総コレステロール,グルコース,甲状腺ホルモン濃度およびアルカリフォスファターゼ活性は環境温度の上昇とともに有意に低下した.3)乾物摂取量は28℃から有意に低下する一方,栄養素消化率は高まった.4)窒素およびエネルギー蓄積量は環境温度の上昇とともに有意に減少した.5) 20および28℃ではタンパク質よりも脂肪の蓄積エネルギー量の方が多かったが,33℃では脂肪蓄積エネルギー量のみ負となった.以上の結果より,相対湿度80%では,育成前期乳牛に及ぼす高温の影響は28℃から認められ,33℃ではさらに大きくなることが示された.

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© 2012 公益社団法人 日本畜産学会
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