日本畜産学会報
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ラットにおける電気刺激による簡便な偽妊娠誘起法
菅原 七郎竹内 三郎
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1964 年 35 巻 tokubetu 号 p. 80-86

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抄録

ラットにおいて,電気刺激による簡便な偽妊娠誘起法について検討し,次の如き結果を得た.
1. 銅線の双極電極を膣内に挿入し,所定の交流を5秒間,3回通電することにより,容易に偽妊娠が起ることを明らかにした.また,この方法は,非常に簡単で便利であるし,誘起率の点でも非常にすぐれていることを認めた.
2. この方法では16ボルト以上の電圧で刺激すると100%偽妊娠が起ることを認めた.
3. 子宮の脱落膜反応や組織学的検索の結果,この方法にょって起った偽妊娠は正常なものであることを確認した.
終りに際し,本実験の組織学的検索に当り,多大の御尽力と御指導を頂いた家畜解剖学教室の石田一夫博士に厚く御礼申上げます.

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