日本畜産学会報
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放射線の泌乳動物に及ぼす影響
I. γ線全身照射の泌乳母親ラット及び仔に対する影響
榑谷 和男星 昭夫芳川 真丈
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36 巻 (1965) 1 号 p. 4-7

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抄録

γ線照射の影響が,被照射動物及びその泌乳機能にどのようにあらわれるかを知るために,授乳5日目の母親に(仔は別にして)γ線を照射し母親体重,乳仔の体重の変化をしらべた.仔の生長に対しては,200r照射では影響がなかつた.400r以上では線量の増加にともない抑制がみられ800rでは増加率が対照に比べ10日目に140%減少している。又母親の体重はすでに200rで一時的な減少を示している.しかしこの線量では再び正常に回復する.一方800r照射は減少が急激であり4-10日で死亡する.400,600rでは減少,増加,減少と一時的な回復像がみられる.仔の死亡は母親の死亡に続いて起る.これらのことからγ線の作用では,母体の防禦機能を阻害する作用の方が乳腺の泌乳機能を阻害する作用よりも強いことがわかつた.又全身照射では800rでも仔の体重が増加していることから泌乳は継続することがわかつた.

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