日本畜産学会報
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酵母で熟成されるチーズに関する研究
V. 熟成中のチーズの風味物質の変化
張 堅二吉野 梅夫津郷 友吉
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43 巻 (1972) 10 号 p. 561-566

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抄録

Saccharomyces fragilisを乳酸菌スターターと共に用いて製造した酵母チーズの遊離アミノ酸および中性揮発性物質をアミノ酸アナライザーおよびガスクロマトグラフィーによりそれぞれ分析し,これらの風味物質の生成におよぼすS.fragilis使用の影響を調べた.
3週間熟成した酵母チーズの遊離アミノ酸の全量はチーズ1g中約7mgで乳酸菌のみを用いた対照チーズのそれの10倍以上であった.
またアルギニンは検出されなかった.
酵母チーズには少なくとも4種類のアルデヒド,4種類のメチルケトン,1種類の硫化物,7種類のアルコールおよび5種類のエステルなどの中性揮発性物質が存在していた.メチルケトン,アルコールおよびエステルの生成はS.fragilisの使用により明らかに促進された.
酵母チーズのカルボニル化合物含量は比較的少ないが,アルコールやエステルは多く含まれていた.とくにエタノール,イソアミルアルコール(および活性アミルアルコール)および酢酸エチルの含量の多いのが特徴である.

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