日本畜産学会報
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人工ルーメンによる牧草の消化に関する研究
I. 牧草の生育にともなうin vitroルーメン消化の変化について
岡本 全弘広瀬 可恒
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43 巻 (1972) 9 号 p. 499-505

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抄録

牧草の生育と化学組成,人工ルーメンによるin vitro消化率およびin vitro VFA産生との関係を明らかにするため,生育ステージの異なる試料(オーチャードグラス6試料,アルファルファ5試料)を用いて一般成分,CWC,ADF,ADL,CおよびHC含有率を求めた.また,in vitro消化率(DMD,CWCD,ADFD,CDおよびHCD),in vitro VFA産生量およびVFA組成を求め,相互の関係を検討した.
牧草の生育にともない,粗繊維,CWC,ADF,ADL,CおよびHC含有率は増大したが,粗蛋白質含有率は減少した.C含有率がほぼ等しい時,オーチャードグラスのHC含有率はアルファルファの2~3倍に達し,ADL含有率は1/3~1/4であった.牧草の生育にともない,すべてのin vitro消化率は低下した.この低下速度は生育ステージや牧草の種により異なった.CDとHCDは互いに独立して変化し,ほとんど影響しあわないようであった.化学成分と各種のin vitro消化率との相関はHC分画とHCDとの間の相関を除けばいずれも高く,かつ,統計的に有意であった.生育するにしたがい,in vitro VFA産生量は減少する傾向がみられたが,産生されたVFAのモル比は一定の傾向に従って変化しなかった.

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