日本畜産学会報
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豚の生体密度による体脂肪割合改良の検討
鈴木 啓一西田 茂氏家 哲浅野 安夫
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60 巻 (1989) 5 号 p. 427-433

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抄録

豚の生体密度により体脂肪割合の改良が可能かどうか検討した.はじめに閉鎖群育種中のランドレース種選抜第4世代までの育成豚(種豚候補,合計雄:195頭,雌:500頭)の背脂肪厚の選抜反応と,育成雄豚と全きょうだいである合計94頭の調査豚の枝肉の化学的脂肪割合における相関反応を調べた.次に,空気置換式2容器加圧法による豚用体積測定装置を製作し,この装置で体重が約90kgの19頭の生豚の体積を測定して密度を求め,屠殺後の枝肉の化学的脂肪割合との相関を検討した.背脂肪厚の選抜反応は雄,雌でそれぞれ世代当り-0.089cm,-0.103cmであった.調査豚の枝肉の化学的脂肪割合は第1世代から第4世代までそれぞれ23.7,21.0,22.9,22.8%と減少の程度が小さく,さらに生体で測定した背脂肪厚との間の相関は第1世代の0.82から第4世代の0.55へと世代が進むにつれて低下した.豚の生体密度と枝肉の化学的脂肪割合との相関は-0.740(P<0.01)と生体背脂肪厚との相関(r=0.480,P<0.05)より高く,生体密度による脂肪割合の改良の有効性が示唆された.

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