日本畜産学会報
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中鎖および長鎖脂肪酸カルシウム塩の投与がめん羊のルーメン微生物と繊維消化に及ぼす影響
牛田 一成梅田 光夫岸上 直樹小島 洋一
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63 巻 (1992) 6 号 p. 591-597

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抄録

中鎖脂肪酸(カプリル酸56.2%,カプリン酸40.8%)カルシゥム塩(M)と長鎖脂肪酸(オレイン酸38,4%,リノール酸35.0%,リノレン酸3.3%)カルシウム塩(L)をそれぞれ5%添加した飼料をめん羊に給与しルーメン微生物の反応を測定した.総生菌数,セルロース分解細菌数,キシラン発酵細菌数,ペクヂン発酵細菌数,でんぷん発酵細菌数,脂肪利用細菌数および藻菌数,繊毛虫数を測定した.ナイロンバッグ法を用いてイナワラおよびチモシー乾草の消化率を推定した.さらにナイロンバッグの残さを用いて残さに付着しているエンドグルカナーゼ(EC 3.2.1.4)活性を測定した.ナイロンバッグからの基質消失率と付着性エンドグルカナーゼ活性はM添加飼料の給与によって減少した.一方L添加飼料給与ではこのような減少は認められなかった.各細菌数はカルシウム塩給与によって変動を示し,特に繊維分解に関与する細菌群はM添加飼料の給与によって減少する傾向を示したが,その差はいずれも統計的に有意ではなかった.M添加飼料の給与によって藻菌と繊毛虫数は有意に減少し,特に繊毛虫は小型のエントディニウムのみとなった.

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