1997 年 68 巻 12 号 p. 1146-1153
畜試式牛標準脂肪交雑評価基準(以下,BMS模型と略す)に基づく脂肪交雑の評価を数値的に取り扱う場合に,BMSナンバーと,脂肪交雑基準に対して,+の肩文字には+0.33を,一の肩文字には-0.33を加えたもの(以下,脂肪交雑評点と呼ぶ)のいずれを用いた方が妥当であるかについて検討した.BMS模型について画像解析から得られた脂肪藤積割合とBMSナンバーとの間には直線的な関係が認められたが,脂肪交雑評点との間には正の2次の関係が存在した.さらに脂肪交雑評点を用いた場合,BMSナンバー11以上の個体が多いと,BMSナンバーに比べ,遺伝率の推定値が低くなる傾向が認あられた.以上の結果より,脂肪交雑の評価ににはBMSナンバーを用いた方が妥当であると推察される.