日本畜産学会報
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発酵凝固したアルファルファ緑葉タンパク質濃縮物の収量および栄養価に及ぼす乳酸菌または前発酵液添加の影響
大島 光昭Nickolai I PROYDAK西野 直樹
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68 巻 (1997) 9 号 p. 820-826

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抄録

アルファルファ緑葉タンパク質濃縮物(LPC)とは,アルファルファを破砕•圧搾して得られる搾汁液を,加熱,薬剤,発酵など,いずれかの方法で処理して生ずる凝固物を乾燥したものである.これらのうち,発酵法が費用を要しない点で優れているが,発酵中に収量のみならず,栄養価値も低下する.発酵を促進することによりこれらの損失を低減しうると考え,乳酸菌および前発酵液の添加を試みた.前発酵液は,アルファルファに4倍量の水を加え,ミキサーで磨砕し,2重ガーゼでろ過して得た液にグルコース2%を添加し,25°Cで3日間,嫌気的に発酵させて調製した.アルファルファ90kgをスクリュークラッシャーで破砕し,オイルプレスで圧搾して得た液を4.5lずつに7等分し,一部を水蒸気加熱した.他はそのまま,またはグルコース2%,Pediococcus acidilactici 2.5×1010,グルコース+P.acidilactici,前発酵液5%,および前発酵液+グルコースを添加したのち2日間発酵させた.凝固物を連続遠心分離機で回収し,凍結乾燥した.発酵改善に対しグルコース単独添加は効果がなく,P. ac-idilactici添加および前発酵液添加は効果があり,その効果は後者がやや優り,グルコースを同時に添加することによりさらに効果が高まった.LPC乾物および可消化タンパク質収量は加熱凝固がもっとも優れ,これらを100とすると,無処理発酵区ではそれぞれ66.4および35.6となり,前発酵液添加により84.2および61.3に改善された.グルコースの同時添加はこよりさらに改善され,91.3および64.4を示した.

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© 社団法人日本畜産学会
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