地理科学
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Urban Climate and Quality of Hiroshima City : (2nd Report)
Yoshitaka FUKUOKANobuyuki TAKECHI
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1980 年 33 巻 p. 33-40

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抄録

本研究は,第1報に引き続くものとして・主として広島市の大気汚染について気候学的に論じたも6である。本文において筆者らはまず広島市の大気汚染は自動車や暖房用のボイラーなど'を主な発生源とする都市型の大気.汚染であるということを指摘した上で,次のようなことを明らかにした。(1)一蜘こS02濃度と大気の安定性(気温の逆転)の問には高い相関があると言われるが・広島市においてもS02濃度は気瀞の逆転の強度や頻度と同じ年変化を行ない(第2図,第3図),また濃度と逆転の強度,頻度の問には高い相関がある(第'4図,第5図)。(2)またS02濃隻の日変化は従来考えられているような一山型でなく,午前と午後にピークを持つ二山'型となる。この日変化は'海陸風の風向,風速の変化とよく一・致しており,SO、濃度の空間的分布図(第7図)にも見えるように,汚染質の移動に・は海陸風の影響が大きいものと、思、われる。(3)さらにSO。濃度の空間的分布は重油消費量の多い地域とよく一致しており。両名に問には相関関係がうかがえる。

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