智山学報
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チベット語訳『蘇悉地羯羅経』 「供養花品」のテキスト校訂ならびに試訳
金本 拓士クンチョック シタル佐々木 大樹駒井 信勝
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2017 年 66 巻 p. 19-46

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抄録
    本論文は、『蘇悉地羯羅経』(Legs par grub par byed pa'i rgyud chen po las sgrub pa'i thabs rim par phye ba: Susiddhikara- mahātantra- sādhanopāyika -patala)第8章 「花の特徴の章」(me tog gi mtshan nyid rim par phye da:漢訳名「供養花品」)チベット語訳校訂テキスト及びその現代語試訳である。
 これまで本経典のチベット語からの翻訳研究については、第1章と第2章を高田順仁氏によって発表されている(その他参考資料に提示)が、未だ全訳を見ることができない。
 蘇悉地羯羅経共同研究会は、本経典が初期密教を研究していくために、また真言宗の事相を理解していく上で、欠くべからざる基礎研究であるが故に、その全体像を把握することを目的として立ち上げた。
 今回は現在翻訳作業を進めている中で、第8章を選択して発表することにした。それは論文枚数の問題もあるが、本章を翻訳することによって、漢訳との比較をし、チベット語訳において省略されている具体的なサンスクリット語の花の名称を確定することが可能であること。またロルフ・ギーブル氏が「『蘇悉地經』には、花・塗香・焼香・然燈・飲食の五種供養(pañcopahāra)を行う際・・・」1と述べられているように五種供養の第1番目の供養物の具体的な内容を知ることができることによる。
 さらに、これまでの仏教学研究が思想的な側面から論じられることが多い中、密教の事相を考えていく場合、具体的な供養物の名称を確認することによって、それぞれの仏菩薩世天に、どのような供物を奉献しなければならないのかを知るための一助ともなるだろう。
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2017 智山学報
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