2023 年 48 巻 2 号 p. 23-24
生命の本質であるエネルギーや物質の流束を伴う開放系が生体膜界面での自己組織化過程に及ぼす特殊性を検証することを目的に、脳内の物質流束を想定した独自の開放実験系を構築し、アルツハイマー病の原因蛋白質であるアミロイドβ(Aβ)の脂質膜表面における凝集・吸着挙動を蛍光顕微鏡で可視化した。開放系での1分子レベルのAβ挙動の追跡にも成功し、開放系がAβの凝集・吸着を促進することを明らかにした。本研究より、開放系を考慮してアルツハイマー病の機構解明を進める重要性を提唱する。