中部日本整形外科災害外科学会学術集会 抄録集
第105回中部日本整形外科災害外科学会
セッションID: 1-D-O-43
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O-12 腰椎2
腰部脊柱管狭窄症における術前後の椎間板の画像変化
柿丸 裕之松崎 雅彦山上 信生岩田 淳内尾 祐司
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抄録
(目的)軽度のすべりを含む腰部脊柱管狭窄症(以下LSCS)に対する非固定開窓術前後の椎間板の変化を調査し,術式の椎間板に対する影響について検討した.(方法)平成14年度以降当科でLSCSに対して開窓術を行った20例(男性11例,女性9例,手術時平均年齢68歳)を対象とした.術後観察期間は平均27ヵ月で,除圧椎間は29椎間であった.術前MRIでPfirrmannの分類を用いて椎間板変性の軽度例(Grade1-3)A群(16椎間)と変性進行例(Grade4,5)B群(13椎間)に分け,各群の腰椎X線側面像における椎間可動角,% posterior disc height(%PDH)を計測した.(結果)椎間可動角はA群が術前8.8°,B群は術前2.8°で有意にB群が小さかったが,術後はA群が5.3°,B群が4°と差を認めなかった.%PDHはA群で術前22%が術後20%,B群で術前11.1°が術後10.1°と各群で術前後の変化はなかったが,術前後とも両群間で有意差を認めた.(考察)本研究も過去の研究と同様にMRIで椎間板変性が進行するとX線学的にも椎間高が低下し,椎間可動角も減少し,椎間は安定化すると考えられた.また、変性の程度に関わらず開窓術は椎間の不安定性を悪化させることはなく、本法の椎間板への影響は小さいと考える.
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© 2005 中部日本整形外科災害外科学会
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