中部日本整形外科災害外科学会学術集会 抄録集
第105回中部日本整形外科災害外科学会
セッションID: 1-D-O-3
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O-06 大腿骨頚部骨折1
大腿骨転子部骨折に対するPFN(proximal femoral nail)の治療成績と手術の工夫
瀧上 伊織小原 明山中 一輝長縄 敏毅松本 和
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抄録
【目的】大腿骨転子部骨折に対する治療の原則は低侵襲かつ強固な固定を得ることである.我々は2003年より大腿骨転子部骨折に対してPFNを使用しており,その治療成績と我々の行っている手術手技の工夫について報告する. 【対象および方法】対象は2003年8月から2004年10月まで当科にてPFNを施行した41例(男性7例,女性34例)である.受傷時の平均年齢は83.0歳(48-98歳),経過観察期間は平均4.9ヶ月(2-14ヶ月)であった.我々はより短時間に手術を行うため次のような工夫を行った._丸1_術前計測を行いネイルサイズを決定しておき,前もってデバイスに接続し手術を開始する._丸2_最小切開にて大転子頂部に到達し,直接オウルにて小転子の高さまで開窓を行い近位のリーミングを省略する.骨折型,手術時間,術中出血量,ラグスクリューのsliding量,および術中術後合併症につき検討した. 【結果】骨折型は,AO分類にてA1が20例,A2が15例,A3が6例であった.手術時間16-82分(平均36.8分),術中出血量5-200g(平均32.4g)で,sliding量は0-12.2mm(平均3.5mm)であった.術中術後合併症は認めなかった. 【考察】PFNは低侵襲,短時間で手術可能であり,安定した成績を得ることができる.我々の症例でも術中・術後合併症は認めず良好な成績が得られた.また手術手技を工夫することにより諸家の報告より短時間で手術することが可能である.
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© 2005 中部日本整形外科災害外科学会
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