理学療法学Supplement
Vol.47 Suppl. No.1 (第54回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: A-71
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シンポジウム
学術と臨床の連携のための“協同研究のススメ”と“研究仲間の作り方”
西上 智彦
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抄録

 臨床研究はより良い医療を国民に提供するために不可欠である。どれだけ基礎研究や健常者での研究で良好な結果が得られたとしても,臨床研究で明らかにされなければいけないことは多い。臨床研究は難しいとよく言われるが,確かに難しいものの,近年,本邦の理学療法士が実施した臨床研究の国際雑誌への掲載は増加している。臨床研究を行うにあたって,重要なことは,ある臨床での問題に対して解決しようとする強い意思があるかどうかである。

 研究のプロセスにおいて,研究計画,方法の検討,データ収集,データ解析,論文執筆,論文修正,資金の獲得などが必要である。従来,これを一人の臨床家,または,病院内スタッフで完結しようとしていた。修士課程や博士課程に在籍する者は一連の流れを経験する必要があるが,臨床家が高度なレベルですべてを実施することは困難であることが多い。そこで,協同研究することを提案する。例えば,研究計画,方法を臨床家と研究者で共に考え,臨床家がデータ収集,研究者が統計解析を実施,臨床家が論文執筆,研究者が論文修正,さらに,研究者が研究費を獲得するといった役割分担するといったものであり,現実的な方法である。

 協同研究するためには,研究仲間を作る必要がある。研究仲間の作り方は様々で,飲み会で知りあったり,学会発表時に声をかけたり,SNSでつながったり,講演で知りあったり,職場の同僚であったり,大学の後輩であったり,教え子であったり,ペインリハビリテーション学会の仲間であったりする。これらの仲間は研究室の縛りがないため,緩い結びつきではある。国際雑誌に掲載されるためには相当の努力が必要であり,共によく遊び,苦しむことが“学術と臨床を繋ぐ”ために不可欠であると考えている。

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© 2020 日本理学療法士協会
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