臨床神経学
Online ISSN : 1882-0654
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原著
救急現場におけるてんかん重積状態の臨床的特徴~非痙攣性てんかん重積状態nonconvulsive status epilepticusの重要性について~
吉村 元高野 真川本 未知別府 美奈子尾原 信行小林 潤也葛谷 聡山上 宏幸原 伸夫
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2008 年 48 巻 4 号 p. 242-248

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抄録

神経救急現場でのてんかん重積状態(SE)の特徴を,とくに非痙攣性てんかん重積状態(NCSE)に着目して検討した.対象は入院時に意識障害をともなったSE患者連続94例.その内入院時NCSEであったのは24例(25.5%)で,入院後NCSEとなったものもふくめると32例(34.0%)であった.SEの予後因子について検討したところ,経過中にNCSEとなったものや,脳血管障害を契機にSEとなったものは,年齢や性別,その他の基礎疾患と独立して有意に予後が悪かった.NCSEはまれな病態ではなく予後不良因子でもあるため,原因不明の意識障害患者にはすみやかに脳波検査を施行し,NCSEに対しては積極的治療をおこなうべきである.

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© 2008 日本神経学会
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