臨床神経学
Online ISSN : 1882-0654
Print ISSN : 0009-918X
ISSN-L : 0009-918X
症例報告
除皮質硬直姿勢を呈したspindle comaから完全回復したBickerstaff脳幹脳炎の若年男性の1例
下園 孝治下野 謙慎楠 進
著者情報
ジャーナル フリー

2012 年 52 巻 9 号 p. 656-659

詳細
抄録

患者は25歳の男性である.発熱,下痢の先行症状に続き歩行困難となり入院の後に意識レベルの低下が急速に進行し昏睡状態となった.除皮質硬直姿勢を呈し,脳波ではspindle patternが出現しspindle comaの状態と考えられた.免疫グロブリン大量静注療法(IVIg)により最終的には後遺症を残さずに回復した.外眼筋麻痺,運動失調は意識回復後に確認できた.IgG抗GQ1b抗体,IgG抗GT1a抗体が陽性で,Bickerstaff脳幹脳炎(BBE)と診断した.画像所見が陰性で,良好な回復などから自己免疫学的機序による可逆性の病変を示唆していると考えられた.

著者関連情報
© 2012 日本神経学会
前の記事 次の記事
feedback
Top