臨床神経学
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症例報告
SCA8遺伝子のCTA/CTGリピート数増大をみとめた若年性パーキンソニズムの1例
宮脇 統子関口 兼司安井 直子上田 健博苅田 典生戸田 達史
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2013 年 53 巻 4 号 p. 278-282

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抄録

症例は31歳男性である.2年前より右下肢のふるえが出現,1年前よりふるえが両下肢に拡大した.安静時主体の振戦がめだち,右優位のパーキンソニズムを呈していた.遺伝子検査で,SCA8遺伝子のCTA/CTGリピート伸長をみとめた.本例はSCA8の典型的な症状である失調はみとめていなかった.パーキンソンニズムに対しL-DOPAの投与をおこなったところ,症状の明らかな改善をみとめた.SCA8リピートの異常伸長は健常者およびその他の疾患でも報告されているが,本例は従来の報告例よりもリピート数が多く,病的意義があると考えられた.本例でのひき続きの臨床症状の経過観察と,さらなる症例の集積が必要である.

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© 2013 日本神経学会
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