臨床神経学
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<Symposium 09> 炎症性ニューロパチーの新たな展開
血管炎性ニューロパチーの新しい分類と診断・治療
神田 隆
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2014 年 54 巻 12 号 p. 1050-1052

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抄録

原発性血管炎分類の国際的スタンダードであるChapel Hill Consensus Conference 分類は大幅に改定され,CHCC2012として発表された.ANCA関連血管炎に関しても個々の疾患名の大幅な見直しがなされ,Wegener肉芽腫症は多発血管炎性肉芽腫症GPAに,アレルギー性肉芽腫性血管炎は好酸球性多発血管炎性肉芽腫症EGPAに名称が変更された.血管炎性ニューロパチーの確定診断には発症の時点で血管炎の証拠を病理学的に証明しておくことが何より大切であり,末梢神経生検・筋生検の有用性は高い.血管炎性ニューロパチーの治療に特化したレベルの高いエビデンスは存在せず,患者の状態の変化に応じた柔軟な対応が要求される.

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© 2014 日本神経学会
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