臨床神経学
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症例報告
ピルビン酸ナトリウム療法が有効であったm.3271T>C点変異を有するミトコンドリア病の1例
黒羽 泰子他田 真理河内 泉西澤 正豊松原 奈絵小池 亮子
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2015 年 55 巻 6 号 p. 412-416

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抄録

症例は19歳女性である.既往,家族歴に特記事項はない.15歳時に易疲労性,18歳時に,両下肢筋力低下,筋痛を発症した.筋原性酵素,血清,髄液中の乳酸値が上昇し,筋組織上,Gomori trichrome染色で赤色ぼろ線維をみとめ,ミトコンドリアm.3271T>C点変異が検出された.ビタミンB1,B2,コエンザイムQ10,L-カルニチンを内服し,筋原性酵素は低下したが,易疲労性と筋痛,高乳酸血症が残存したため,ピルビン酸ナトリウム療法を開始した.血清乳酸値はすみやかに改善し,筋痛,易疲労性,筋力低下も軽快した.成人のミトコンドリア病における同療法の有効性について,症例の蓄積が必要である.

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© 2015 日本神経学会
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