臨床神経学
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症例報告
自己免疫性小脳失調症の可能性が示唆されたHIV感染症の1例
長尾 茂人近藤 誉之中村 敬中川 朋一松本 禎之
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2016 年 56 巻 4 号 p. 255-259

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抄録

症例は43歳の男性である.亜急性に小脳失調症が出現し,ヒト免疫不全ウィルス(human immunodeficiency virus; HIV)感染症が確認された.小脳失調症の原因として,HIV脳症や二次性脳症を来たすウィルス,真菌,抗酸菌などの存在は否定的であった.一方で,自己免疫性小脳失調症と関連のある抗体である抗Yo抗体及び抗グリアジン抗体が検出された.HIV感染症では自己免疫現象がしばしば惹起されることが報告されている.HIV感染症に伴う小脳失調症では自己免疫機序による可能性を考慮する必要がある.

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© 2016 日本神経学会
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