臨床神経学
Online ISSN : 1882-0654
Print ISSN : 0009-918X
ISSN-L : 0009-918X
総説
日本におけるamyotrophic lateral sclerosis(ALS)の初期論文とその今日的考察
阿部 康二
著者情報
キーワード: ALS, 歴史, 初期論文, 日本
ジャーナル フリー

2017 年 57 巻 4 号 p. 153-162

詳細
抄録

日本における進んだamyotrophic lateral sclerosis(ALS)研究の今後のさらなる発展を期するために,日本において初期にALSがどのように見出され,原因や病態についてどのように考えられて来たかについて今日的視点で纏めておくことは重要である.これまで本邦のALS嚆矢とされてきた平井政道論文について再吟味を行い,併せて今回調査で新たに判明した完結したALS嚆矢論文としてほぼ同時に発表された中村桃二郎並びに井上善次郎論文,続く渡邊榮吉,長谷川庄之助,川原汎による症例報告と,佐多愛彦による本邦初ALS剖検報告について紹介論じ,三浦謹之助の貢献も含めて今日的意義について考察を試みた.

著者関連情報
© 2017 日本神経学会
次の記事
feedback
Top