臨床神経学
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症例報告
フィンゴリモドからナタリズマブへ疾患修飾薬変更後に疾患活動性が上昇した多発性硬化症の1例
赤谷 律千原 典夫刀坂 公崇上田 健博関口 兼司松本 理器
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2019 年 59 巻 8 号 p. 536-540

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抄録

42歳女性.37歳時に多発性硬化症(multiple sclerosis; MS)と診断.インターフェロンβ筋注薬の投与が開始され,再発頻度は4年間で2回であった.注射製剤への抵抗感が強く,41歳時にフィンゴリモドへ変更したが,リンパ球数低下あり約1ヶ月で中止し,ナタリズマブへ変更した.その後,11ヶ月で3回再発を繰り返し,T2病変数は12個から23個まで増加した.抗ナタリズマブ抗体が陽性であったためナタリズマブは中止した.疾患活動性の上昇には抗ナタリズマブ抗体による薬効の減弱やフィンゴリモド中止によるリバウンド現象の関与が疑われた.MS治療薬の変更に際し注意すべき事象の一つと考え報告する.

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© 2019 日本神経学会
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