臨床神経学
Online ISSN : 1882-0654
Print ISSN : 0009-918X
ISSN-L : 0009-918X
委員会提言
日本神経学会による災害対策:神経難病リエゾンの役割について
中根 俊成溝口 功一阿部 康二熱田 直樹井口 保之池田 佳生梶 龍兒亀井 聡北川 一夫木村 和美鈴木 正彦髙嶋 博寺山 靖夫西山 和利古谷 博和松原 悦朗村松 慎一山村 修武田 篤伊東 秀文日本神経学会災害対策委員会
著者情報
ジャーナル フリー HTML

2020 年 60 巻 10 号 p. 643-652

詳細
抄録

東日本大震災の甚大な被害を踏まえて日本神経学会の災害対策活動はスタートした.2014年,正式に日本神経学会災害対策委員会が発足し,災害支援ネットワーク構築と指揮発動要件設定を行い,模擬訓練を実施した.2016年の熊本地震で我々は平常時の難病患者リスト作成,個別支援計画策定の重要性を認識し,避難所等における難病患者のサポートのあり方を検討した.2017年,我々は災害対策マニュアルを刊行し,難病患者の災害時調整役として各都道府県に神経難病リエゾンを配置することを定めた.神経難病リエゾンの役割は「被災地の情報収集・発信」,「医療支援調整」,「保健活動」であり,平常時と災害時の活動が期待される.

著者関連情報
© 2020 日本神経学会
次の記事
feedback
Top