臨床神経学
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症例報告
播種性帯状疱疹に伴う多発根神経炎の1例
庄司 紘史福田 賢治矢野 有紗阿部 俊文小栗 修一馬場 正之
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2020 年 60 巻 11 号 p. 786-790

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要旨

34歳男性,播種性(汎発性)帯状疱疹(herpes zoster,以下HZと略記)に続き,右優位の下肢筋力低下,次いで上肢筋力低下を生じ,顔面・体幹・右下肢の皮疹・神経根性疼痛を認めた.髄膜炎を併発し,腰椎MRIにおいてL2~L5神経根の高信号と造影増強を認め,頸椎MRIでも同様の所見を示した.末梢神経伝導検査では右腓骨神経で遠位潜時延長,運動神経伝導速度低下,F波は消失し,併せて右脛骨神経F波潜時が軽度延長し,右優位多発根神経炎の所見であった.播種性HZから伝播した水痘-帯状疱疹ウイルス(varicella-zoster virus,以下VZVと略記)が右L3~L4領域を中心とした皮疹から末梢神経を逆行性に脊髄神経節に到達し,多発根神経炎を惹起した可能性を推定した.

Abstract

A 34-year-old man developed right-dominant lower limb paraplegia, and then upper limb paresis with radicular pain following disseminated herpes zoster (HZ) in his right forehead, back of the trunk, and lumbar and right lower limb regions. Cerebrospinal fluid (CSF) findings revealed an increase in lymphocytes (32 cells/μl) and protein content (50 mg/dl), and polymerase chain reaction (PCR) for varicella-zoster virus (VZV) DNA was negative in CSF, but VZV antigen was positive in the patient’s vesicle smear. Lumbar root MRI using 3D Nerve VIEW (Philips) imaging showed high-intensity lesions on the L2–L5 spinal roots with contrast enhancements, and cervical MRI showed similar findings on both sides at the C4–Th1. Peripheral nerve conduction study revealed prolonged distal latency to 4.9 ms, decreased MCV to 38 m/s, and complete loss of F-wave was seen in the right peroneal nerve study. Minimal F-wave latency was prolonged in the right tibial nerve. Thus, the patient was diagnosed with VZV polyradiculoneuritis caused by disseminated HZ. Regarding the possible pathogenesis of polyradiculoneuritis in this patient with disseminated HZ, we speculate that VZV reached by retrograde transmission from the involved peripheral nerves to the spinal ganglia, which, then, produced polyradiculoneuritis.

はじめに

水痘-帯状疱疹ウイルス(varicella-zoster virus,以下VZVと略記)の初感染は小児期の水痘であるが,罹患後,皮疹から,末梢神経を逆行性に脊髄後根神経節に到達し,潜伏感染として長期残存し,成人・高齢者で免疫力低下に伴い帯状疱疹(herpes zoster,以下HZと略記)を引き起こす.一方,HZの数%以下とされる播種性(汎発性)HZは,始め分節性(デルマトーム)に生じ,次いで4~5日後HZの皮節とは無関係に血行性に水痘様に散布する12.HZに伴う末梢神経障害には,帯状疱疹後の疼痛(post-herpetic neuralgia),耳介部HZと顔面神経麻痺(Hunt症候群),ギラン・バレー症候群(Guillain-Barré syndrome,以下GBSと略記),帯状ヘルペス髄節性運動麻痺(segmental zoster paresis)などがある3.我々は右上肢のHZとほぼ同時発症し,VZVの直接関与が考えられる多発根神経炎を報告4したが,ここに播種性HZに続いた右優位の四肢麻痺を示した症例を報告し,播種性HZによる多発根神経炎の発症機序などについて考察を加える.

症例

症例:34歳男性

主訴:頭痛,右下肢の疼痛と運動麻痺,播種性HZ

既往歴:4歳時水痘の既往歴あり,花粉症を除き,特記すべき疾患なし.

家族歴・生活歴:妻,娘3人と同居であるが,12歳の長女は父のHZ罹患後水痘に罹患した.

飲酒は機会飲酒,喫煙10本/日,15年間.

現病歴(Fig. 1):2019年9月末から,下口唇の単純ヘルペスを繰り返し,14 kgの体重の減少もあり体調はよくなかった.10月下旬に右前額部や鼻尖部に紅斑・丘疹が出現,頭痛と37°C台の発熱を認めた.2日後には38°Cの発熱,後頸部と胸部に水疱,右鼠径部痛が出現し,近くの病院の内科を受診した.血液検査を受けたが明らかな異常所見はなく解熱剤の内服で帰宅となった.5日後には再度受診したが,発疹が背中・右下腿に浮腫性紅斑,水疱が多発していることから皮膚科受診を指示され,発熱・右大腿部痛,右跛行を示し,皮疹発症から7日目に当院皮膚科へ入院となった.感染予防のため個室で隔離管理し,入院時に右大腿部痛と右側優位の両下肢筋力低下を訴えたことから,3日後神経内科に紹介となった.

Fig. 1 Clinical course and skin eruptions.

A 34-year-old male developed right-dominant paraplegia, upper limb paresis and sensory impairments following disseminated HZ. The rash of HZ occurred initially in the patient’s right forehead, and then disseminated to his neck, back of the trunk, and lumbar and right lower limb regions (A, B, C). CSF revealed pleocytosis (32 cells/μl), and PCR for VZV-DNA was negative in CSF. His neurological symptoms improved after ACV and IVIg treatment, and finally he was transferred to a rehabilitation hospital. Abbreviations; V: trigeminal, C: cervical, Th: thoracic, L: lumbar regions. ACV: acyclovir, VACV: valacyclovir, PSL: prednisolone, IVIg: intravenous immunoglobulin therapy, HZ: herpes zoster, VZV: varicella-zoster virus, PCR: polymerase chain reaction, CF: complement fixation; EIA: enzyme immunoassay, CSF: cerebrospinal fluid. Fig. 1 is published with patient’s permission.

一般所見:意識清明,血圧135/74 mmHg,脈拍66/分,呼吸数18/分,体温37.1°C,身長182 cm,頸部リンパ節腫大なし.皮疹は右前額部・鼻尖部にみられ,体幹では皮節に無関係に浮腫性紅斑,小水疱,痂皮が存在し,右下肢においては大腿・下腿のL3~4領域に浮腫性紅斑を認めた.右鼠径部のリンパ節は軽度腫大し,圧痛と疼痛,右下肢外側を中心に疼痛を訴えた.

入院3日後の神経学的所見:脳神経系正常,右前額部に痛み・軽度頭痛を訴えるも項部硬直なし.上肢のバレー徴候陰性,上肢深部腱反射左右低下,膝蓋腱反射左右消失,アキレス腱反射は左右とも保たれており,Babinski反射陰性.徒手筋力テスト(MMT)では,上肢の近位部から遠位部において右4/左4,握力は右20 kg,左は30 kg,右下肢股関節屈伸2/2,膝屈伸3/3+,足首の屈伸2/3,左下肢は4の筋力低下がみられた.Mingazzini徴候は右で下降傾向,右側のラセ-グ徴候陽性,両手掌から指先にかけピリピリした痛み・しびれを訴えるも他覚的低下なし.右下肢大腿外側L3~4領域に放散するズキズキといった神経根性疼痛を訴え,痛覚は6/10程度低下・異常覚を認め,足関節外顆の振動覚は右5 s/左7 sであった.排尿障害・小脳症状なく,歩行は右側跛行を示し,松葉杖を必要とした.

検査所見:血算・一般生化学・尿所見に異常なく,CRP 0.42 mg/dl,Plasma regain test(RPR)(–),C3 90 mg/dl,C4 27 mg/dl,リンパ球幼弱化テスト陰性,ANA(–),MPO-ANCA <1,PR3-ANCA <1 U/ml,抗GM1抗体およびGQ1b抗体は陰性であった.Interleukin(IL)-2R 261 U/ml(基準値121~613).胸部X線・心電図は異常なく,頸部から骨盤へのCTで悪性腫瘍を示唆する所見はみられなかった.皮膚水疱からのVZVデルマクイック陽性,VZV polymerase chain reaction(PCR)陰性,血清VZV complement fixation(CF)128倍,VZV enzyme immunoassay(EIA)IgG 128以上(基準値2.0未満),IgM 0.26(基準値0.80未満),herpes simplex virus(HSV)CF 32倍,cytomegalovirus(CMV)CF <4倍,髄液検査では,細胞数32/μl(単核球のみ,正常値0~5),蛋白50 mg/dl(正常値10~40),糖 59 mg/dl(正常値40~70),VZV PCR陰性,EIA IgG 12.80(基準値2.0未満),IgM 0.04(基準値0.80未満)と細胞数・蛋白の増加,およびVZV抗体価高値を示した.腰椎MRI所見:3D Nerve VIEW(Philips)では両側L2~L5神経根の椎間孔外側部が高信号を呈し,造影T1WI脂肪抑制撮像において神経根の造影増強を認め,左右差はみられなかった.頸椎MRI:両側C3~Th1で腰椎MRIと同様の所見を示した(Fig. 2).

Fig. 2 MRI findings in the cervical and lumbar roots.

A: Lumbar MRI; A 3D Nerve VIEW (Philips) coronary image showed high signals on the L3–L4 roots (arrows on the right side) with contrast enhancements on T1WI-fat suppression imaging. B: Cervical MRI; A 3D Nerve VIEW image exhibited similar findings on both sides on the C4–Th1 (arrows on the right side). A-B MRI images (A: 3 T, TR 2,400.0 ms, TE 83.7 ms, B: 3 T, TR 2,200.0 ms, TE 135.5 ms, TI 280.0 ms)

電気生理所見(脱力発症より8日目,Table 1):上肢の正中・尺骨神経の神経伝導検査(motor conduction velocity(MCV)・sensory conduction velocity(SCV))・F波において異常を認めなかった.下肢では,腓骨神経,脛骨神経のCMAP振幅の左右差がみられ右側で低下,右腓骨運動神経遠位潜時(distal latency,以下DLと略記)4.9 msと遅延し,MCVは38 m/sと低下,F波は検出されなかった.また,脛骨神経のMCVは両側とも正常下限レベルで,右脛骨神経F波最短潜時は軽度遅延していた.腓腹神経sensory nerve action potential(SNAP)振幅,およびSCVは左右正常であった.

Table 1  Motor and sensory nerve conduction and F wave studies.
M wave AMPa
distal/prox. (mV)
DL
(ms)
MCV
(m/s)
Minimum Latency
of F wave (ms)b
F wave
Frequency (%)
SNAP AMP
(μV)
SCV
(m/s)
rt-median nerve 9.9/9.7
(N > 5.0)
2.8
(N < 4.0)
56
(N45–65)
26.2
(N < 31.4)
46
(N > 40–50)
53.1/25.1
(N > 10)
65
(N45–68)
lt-median 6.0/6.0 3.1 61 27.1 54 32.9/18.3 61
rt-ulnar 9.1/7.6
(N > 5.0)
2.6
(N < 3.5)
61
(N45–65)
27.1
(N < 31.6)
62 40.4/15.2
(N > 10)
62
(45–65)
lt-ulnar 8.8/7.4 2.3 57 27.1 92 35.6/13.6 64
rt-peroneal 2.5/2.5
(N > 2)
4.9
(N < 4.5)
38
(N40–60)
NR 0
lt-peroneal 3.9/3.6 4.2 42 50.8 35
rt-tibial 9.1/8.3
(N > 5)
3.8
(<5.0)
41
(N40–60)
52.9
(N < 52.8)
100
(N = 100)
lt-tibial 14.3/11.2 4.1 41 50.0 100
rt-sural 25
(N > 5)
46
(40–60)
lt-sural 26 44

aM wave amplitude was measured from the baseline to the negative peak. bNormal value of the Minimum F-wave latency of the tibial nerve was adopted for the patient’s height of 182 cm from the reference5). Abbreviations; N: normal value or reference value5)6), DL: distal latency, MCV: motor conduction velocity, NR: non-recordable, SNAP: sensory nerve action potential, SCV: sensory conduction velocity.

臨床経過をFig. 1にまとめた.発症は頭痛と右前額部や鼻尖部に紅斑・丘疹であり,2日後に頸部・体幹部に浮腫性紅斑,水疱,数日内に背中に皮節に関係なく発疹・水疱が拡大,続いて右下肢L3~4領域に皮疹・神経根性疼痛・異常感覚が出現した.皮疹発症5日後に右優位の下肢運動麻痺が出現し,7病日に入院,入院後上肢の軽度運動感覚障害が生じた.髄液細胞数増加・髄膜炎の併発を認め,腰椎MRI所見と電気生理所見から,四肢運動感覚症状は播種性HZに伴う多発根神経炎によるものと診断した.

入院数日後には皮疹は痂皮化し個室管理から大部屋へ転出した.入院日より,Acyclovir 750 mg/day点滴静注を開始し,プレドニゾロン30 mg漸減投与を追加し,ロキソプロフェロンナトリウムなどの鎮痛剤の投与を行ったが,四肢の異常感覚や筋力低下は改善なく,検査所見で肝機能障害GOT 101 U/lと上昇し,副腎ステロイド漸減投与の効果は限定的と判断した.そのため,感染後多発根神経炎-GBSに準じ,患者の同意を得て免疫グロブリン大量静注療法(intravenous immunoglobulin therapy,以下IVIgと略記,400 mg/day,5日間)に切り替え,肝庇護薬投与とvalacyclovir経口投与を併せ実施した.2回のIVIg後に四肢のしびれ・疼痛が徐々に軽減し,筋粗大力・歩行状態にも改善傾向に転じたことから急性期を脱したと考え,2ヵ月後リハビリテーション病院に転院とした.発症3ヵ月後退院し,仕事に復帰した.

考察

本例は,播種性HZに続き,右側優位の下肢筋力低下,次いで上肢筋力低下を生じ,右顔面・体幹・右下肢・左右の手掌に痛み・しびれを認めた.また,髄液細胞増加がみられ,髄膜炎を併発.腰椎MRIにおいてL2~L5神経根の高信号,造影T1WI-脂肪抑制撮像による増強を認め,頸椎MRIで両側C4~Th1においても同様の所見を示した.末梢神経伝導検査では右腓骨神経M波の終末潜時遅延,MCV軽度低下,F波消失を認め,右脛骨神経でもF波最短潜時軽度延長・MCV低下傾向がみられ,近位部の伝導ブロック主体の障害を示し,本例はL2~5神経根優位の,脱髄を伴う右優位のVZV多発根神経炎と推定され,臨床的に右下肢優位の四肢運動感覚障害を示した神経症候とも一致している.また,本例の運動麻痺とともに前景にでた神経根性疼痛はVZV多発根神経炎の臨床的特徴と思われる.我々が先に報告した右C7~Th1にかけてのHZとほぼ同時期発症した多発根神経炎例4と病態・発症機序に差異があるのか否かなどが問題になろう.

播種性HZは,高齢・担癌宿主などの免疫力低下状態がリスク要因となって,VZVが血行性に散布され,発症当初分節性に生じた帯状疱疹がデルマトームとは無関係に水痘様小水疱が広範に散布する病態である12.本例の場合,IL-2Rや補体価およびリンパ球幼弱化テスト等が正常範囲で,CTによる胸部・腹部・骨盤内の悪性腫瘍スクリーニングでも異常所見は検出されなかったものの,体重減少と口唇ヘルペスを繰り返していたことなどから,免疫力低下宿主であったことが疑われる.

本例における播種性HZの進展状況と神経症状の推移を比べて病態を考察すると,発疹が右前額部・鼻尖部に初発した時期には頭痛の訴えがあり,遅れてではあるが髄液細胞数増加を認め,三叉神経節でのVZV再活性化とともに髄膜炎が先行したと考えられる.そして,頸部,体幹背部,腰部に集簇性の水痘様発疹が出現し(Fig. 1:矢印),続いてL3~L4領域に痛み・しびれが右腰部から右下肢へと下降する神経根性疼痛を示す一方,筋力低下は下肢から上肢へと上行した.体幹背部,腰部への皮疹は皮節と無関係に血行性に分布し,次いでL3~4髄節性の発疹・感覚運動障害へと切り替わった点,病態として,右L3~L4領域を中心とした皮疹から,逆行性軸索伝播によって脊髄神経節へ侵入し7,後根・前根障害を含む右優位の多発根神経炎を引き起こした可能性を推定した.一部順行性に末梢神経障害を惹起したことも考えられる.

播種性HZが関与した多発根神経炎は,PubMedで検索した限り,報告がない.VZVが直接関与したと考えられる多発根神経炎の報告としては,Corteseら8による皮疹を欠く下肢弛緩性麻痺例と我々が報告したC7~Th1のHZの上行性四肢麻痺例4がある.Corteseら8の症例は皮疹を欠く79歳の男性例で,髄液細胞数増加(224/μl),髄液VZV-PCR陽性と腰椎両側神経根MRI造影増強を示し,VZV髄膜炎・髄腔内播種による多発根神経炎と思われる.我々が先に報告した症例でも血清IgM抗体価上昇が1ヵ月以上続くとともに髄液細胞数の軽度増加も遷延し,髄腔内侵襲による多発根神経炎が疑われた.

今回の播種性HZ例は髄膜炎を併発しており,髄腔内侵襲が必ずしも否定できないものの,感染様式を異にする播種性HZに伴い発症した点,血行性に伝播したVZVが右L3~4領域を中心とした皮疹・神経終末から逆行性に脊髄神経節に到達し,連続的に多発根神経炎を惹起した可能性が考えられる点において,Corteseら8,および我々の既報告例と病態・発症機序が異なると推定した.また,HZ皮疹の発現と運動感覚症状の発現が数日後であったことは,感染後1~2週後に免疫機序により発症する感染後多発根神経炎-GBSとは異なる病態と考えた9.発症6ヵ月の時点における臨床的予後を我々の既報告例と比較すると,抗ウイルス薬・2回のIVIg 5日間とステロイドの併用など,ほぼ同様な治療を実施した結果,34歳の本例は仕事に復帰された一方,76歳の既報告例は車椅子レベルで施設入所を余儀なくされている.本例が比較的若年である点,電気生理所見で一側腓骨神経の伝導障害とF波異常を主とした比較的軽症例であったことを反映しているものと思われる.

以上,34歳男性,播種性HZに続き,右側優位の下肢筋力低下,次いで上肢筋力低下を認め,髄液細胞増加・髄膜炎を併発した.MRIにおいて両側L2~5神経根の高信号,造影増強を示し,末梢神経伝導検査では右腓骨神経のM波遠位潜時遅延,MCV低下,F波消失を認めた右側優位VZV多発根神経炎の症例を報告した.加えて,本例の運動麻痺と併せみられた神経根性疼痛はVZV多発根神経炎の臨床的特徴と思われる.播種性HZでの多発根神経炎の病態・発症機序に関して類似例と比較し論議した.さらなる追加症例が期待される.

Acknowledgments

謝辞:本例のVZV PCR検索を実施いただいたSRL感染免疫部 飯田慶治部長にお礼申し上げます.

Notes

※著者全員に本論文に関連し,開示すべきCOI状態にある企業,組織,団体はいずれも有りません.

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