Rinsho Shinkeigaku
Online ISSN : 1882-0654
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Review
Interictal burden of migraine and its evaluations: a literature review
Tsubasa TakizawaRyo Takemura Hisaka IgarashiYasuhiko MatsumoriMinako SatoKaname Ueda
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2025 Volume 65 Issue 1 Pages 8-15

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要旨

片頭痛の発作間欠期の患者負担に関するtargeted literature reviewを実施した.文献レビューの結果,①片頭痛の随伴症状や患者負担は発作時のみではなく,発作間欠期にも存在すること,②発作間欠期には,繰り返し出現する頭痛発作に対する恐怖や不安などが日常活動への支障や生活の質(Quality of Life:QOL)の低下をもたらすこと,③カルシトニン遺伝子関連ペプチド(calcitonin gene-related peptide:CGRP)関連抗体薬による予防治療は,発作間欠期の負担を軽減する可能性があることなどが明らかとなった.これらのことから,片頭痛治療では,発作間欠期の負担を含めた患者のアンメットニーズを確認したうえで,患者個人の負担に合わせた適切な治療法を選択することが重要である.

Abstract

We conducted a targeted literature review on patient burden during the interictal period of migraine. The results of the literature review revealed that: (1) migraine-associated burden persists into the interictal period and is not confined to the headache episodes themselves; (2) anxiety over the possible recurrence of headache episodes is a factor that reduces daily activities and quality of life (QOL); and (3) prophylactic treatment with calcitonin gene-related peptide (CGRP) antibody drugs may reduce the burden during the interictal period. From these findings, it is considered important in migraine treatment to identify the unmet needs of patients, including the burden during the interictal period, and to select an appropriate treatment method based on the burden experienced by individual patients.

前文

片頭痛は,繰り返し出現する中等度から重度の頭痛を特徴とした神経疾患であり,悪心や嘔吐,光過敏や音過敏などの随伴症状を伴うことも多い1.日常動作で頭痛が増悪するため日常生活や社会生活に支障を来し,生産性や生活の質(Quality of Life,以下QOLと略記)が低下するなど患者負担が大きい疾患の一つである2.また,発作中だけでなく発作のない期間(発作間欠期)に残存する臨床症状や次に起こる発作の恐怖や不安なども患者のQOLに影響を及ぼすと考えられている.Lamplらは発作間欠期の患者負担を「頭痛がないときに経験する,頭痛に起因する健康や幸福の喪失」と定義し,日常生活や社会生活のあらゆる領域に影響を与える可能性があると報告している2.しかし,発作間欠期の負担は,患者自身でも認識しづらく,医療従事者を含む周囲の人々に伝えることが難しいとされ,片頭痛の診療の中で発作間欠期の負担を評価するツールの必要性が指摘されている23

片頭痛発作は三叉神経系の異常活性化によって引き起こされるが,片頭痛の病因としてカルシトニン遺伝子関連ペプチド(calcitonin gene-related peptide,以下CGRPと略記)が重要な役割を果たしている45.近年,CGRPによるシグナル伝達を標的とした複数のCGRP関連抗体薬が上市され,新たな片頭痛の予防療法として期待されている4.CGRP関連抗体薬を実臨床で用いた治療により片頭痛発作日数の減少,鎮痛薬の使用の減少,日常生活の機能やQOLの改善などが認められている6.臨床試験では,CGRP標的治療による発作間欠期の負担軽減も報告されており78,今後は実臨床においても発作間欠期の負担を評価することが望まれる.

これまで片頭痛の影響は,主に片頭痛の発作期における患者負担について評価されてきた9)~11.最近になり発作間欠期の負担に関する調査も増えてきているが212)~14,その実態を明らかにした報告は限られている.

今回,片頭痛の発作間欠期に関するtargeted literature reviewを実施し,発作間欠期における症状や負担を評価するツール,薬剤介入による効果など,これまでに報告されたエビデンスについて考察した.

方法

文献検索データベースとして,英語文献にはPubMed,Medline,Embase,日本語文献には医中誌を用いて,2000年以降の片頭痛の発作間欠期の負担に関する文献を検索した.検索に際して,「片頭痛/migraine」,「発作間欠期負担/interictal burden」およびそれらに類するキーワードを設定した.適格基準として,片頭痛患者,薬物治療や比較対照試験などの介入,アウトカム,試験デザインなど,事前に定義した枠組みに基づき選定し,片頭痛に関する病態生理学や電気生理学,前臨床試験,動物実験などは除外した(Supplementary Table 1).検索された論文は,2名の査読者がそれぞれ独立に同定し,採用の可否に関する意見が異なる場合は第3者の判断により解決した.

結果

文献抽出プロセスをFig. 1に示す.スクリーニングの結果,合計169件が抽出され,タイトル/抄録スクリーニングおよびフルテキストレビューにより適格と判断された20件の文献を採択した(Table 1).これらの文献を,片頭痛の症状と病態および患者負担についての報告(8件451215)~19),発作間欠期の負担と評価についての報告(8件2131420)~24),薬剤介入における発作間欠期の負担を評価した結果(4件782526)の3項目に分類し,それぞれ以下の通りレビューを行った.

Fig. 1 PRISMA diagram of the selection process.
Table 1 Overview of extracted studies for migraine and interictal burden.

Reference Number Author, year Design Sample size Countries study conducted
Symptoms and pathophysiology of migraine and burden
4) Shibata M, 2021 Review
5) Takeshima T, 2008 Review
12) Vincent M, et al., 2022 Review
15) Brandes JL, 2008 Review
16) Leonardi M, et al., 2019 Review
17) Brandes JL, 2009 Review
18) Kopel D, et al., 2023 Review
19) Gonzalez JM, et al., 2013 Observational, a general preference-theoretic framework (discrete-choice experiment) 1,067 United States
Evaluation of interictal burden of migraine
2) Lampl C, et al., 2016 Cross-sectional survey using modified cluster sampling 6,455 Austria, France, Germany, Ireland, Italy, Lithuania, Luxembourg, Netherlands, Spain, United Kingdom
13) Hubig LT, et al., 2022 Online survey study 506 Germany, United States
14) Lo SH, et al., 2022 Qualitative interview study 35 Canada, United Kingdom, United States
20) Steiner TJ, et al., 2014 Cross-sectional survey with modified cluster sampling 8,271 Austria, France, Germany, Ireland, Italy, Lithuania, Luxembourg, Netherlands, Spain, United Kingdom
21) Pascual J, et al., 2023 Cross-sectional, population-based, online survey of adults, with and without migraine 10,229 Spain
22) Hirata K, et al., 2023 Cross-sectional, population-based web survey 17,071 Japan
23) Matsumori Y, et al., 2022 Cross-sectional, population-based web survey 17,071 Japan
24) Reed M, et al., 2022 Web-based survey study 61,935 United States
Assessment of interictal burden with drug intervention
7) Diamond ML, 2022 Multicenter open-label study 55 Unknown
8) Lipton RB, et al., 2023 Phase III, multicenter, randomized, double-blind, placebo-controlled study 462 Belgium, Canada, Czechia, France, Germany, Hungary, Japan, South Korea, Netherlands, Puerto Rico, Spain, United Kingdom, United States
25) Garcia-Azorin D, et al., 2020 Phase III, multicenter, randomized, double-blind, placebo-controlled study 462 Belgium, Canada, Czechia, France, Germany, Hungary, Japan, South Korea, Netherlands, Puerto Rico, Spain, United Kingdom, United States
26) Sandoe C, et al., 2021 Phase III, multicenter, randomized, double-blind, placebo-controlled study 462 Belgium, Canada, Czechia, France, Germany, Hungary, Japan, South Korea, Netherlands, Puerto Rico, Spain, United Kingdom, United States

1. 片頭痛の症状と病態および患者負担

片頭痛は,予兆期,前兆期,頭痛期,後発症状の異なるフェーズを有する周期的な慢性神経疾患である(Fig. 2412.予兆期には,あくび,多尿,光過敏,易刺激性,頸部痛,集中困難などの様々な症状が起こる.前兆期の症状として視覚症状,感覚症状,言語症状,運動症状,脳幹症状や網膜症状がある12.予兆には視床下部機能異常が,前兆には皮質拡延性抑制がそれぞれ関与するとされている4.頭痛発作は通常4~72時間持続し,悪心や嘔吐,光過敏,音過敏,嗅覚過敏等の随伴症状が出現する5.後発症状には,疲労感や眠気,不眠,集中困難などがみられる12.これらのフェーズに加え,発作と発作の間は発作間欠期と呼ばれ,アロデニア(異痛症),光過敏,音過敏など片頭痛に関連する症状がみられることが報告されている12.発作間欠期の症状は視床と大脳皮質の異常に起因すると考えられており,発作間欠期にはサブスタンスPやCGRPが上昇し,硬膜の血管拡張や三叉神経の活性化の閾値を下げている可能性が示唆されている45

Fig. 2 Migraine cycle.

Migraine is an episodic, cycling neurologic condition, where the patient with migraine goes through cycles of relative quiescence (interictal period) that are punctuated by occasional attacks that include the migraine headache. Reprinted from the figure in the article of 12 with permission./(文献12)より許可を得て転載https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/

片頭痛による患者負担も多面的に評価されており,主要なテーマとして,片頭痛の有病率,片頭痛の全体的な影響,仕事や学校活動への影響,家族への影響,発作間欠期の負担,疾病費用がある16.患者負担について評価可能な信頼性や妥当性が確立した患者報告アウトカムスケールも多く開発されている1718.特に,片頭痛による支障度を評価するMigraine Disability Assessment(MIDAS)27やHeadache Impact Test(HIT-6)28は臨床試験のみならず実臨床においても,急性期治療や予防治療といった治療選択や治療効果の評価において活用されている18

片頭痛の各フェーズの影響を患者の視点から評価した研究において,片頭痛発作期の随伴症状や負担は発作間欠期にも認められており,日常活動に影響することが報告されている1219.不安は,頭痛発作の予測不可能性に対する懸念や次に起こる苦痛な発作を予想し,将来の計画や活動に対する影響を心配する形で現れる15

2. 発作間欠期の負担に対する評価

発作間欠期の負担については,以下に述べるように,いくつかの手法を用いて評価した結果が報告されている.EU10ヵ国で実施された横断研究であるEurolightプロジェクトでは,頭痛患者を対象に世界保健機関(WHO)と共同で開発された患者アンケートを用いて,片頭痛発作期,発作間欠期および累積的な負担の影響について調査した220.その結果,片頭痛患者の26.0%が発作間欠期にも負担を経験しており,10.6%の患者は不安を感じ,ライフスタイルの妥協などの回避行動は14.8%に認められた2.発作間欠期の不安は,頭痛の強さや頻度に比例して強くなり,不安による回避行動は,absenteeism,presenteeismなどの労働生産性,家事や社交活動に対する時間の損失と高い関連性が認められている2.教育,キャリア機会,家族との時間の損失といった累積的な負担に関しては,片頭痛患者の11.8%は頭痛が原因で教育の成績が低下したと回答し,5.9%が収入の減少,7.4%がキャリアに支障を来したと回答した2

発作間欠期に特異的な片頭痛の影響の評価ツールとして信頼性および妥当性が確立されているのはBuseら3によって開発された4-item Migraine Interictal Burden Scale(MIBS-4)である.MIBS-4は「仕事や学校への影響」,「約束や計画に対する不安」,「生活への影響」,「感情的/情緒的苦痛(無力感)」の4項目からなる自記式質問票である(合計スコアの範囲:0~12,0は支障なし,1~2は軽度,3~4は中等度,5以上が重度)(Fig. 3).中等度以上において,予防治療の検討が推奨されている3

Fig. 3 4-item Migraine Interictal Burden Scale (MIBS-4).

The Migraine Interictal Burden Scale (MIBS)-4 to quantify the interictal burden over the past 4 weeks on days without a headache. This self-administered questionnaire consists of 4 items measuring “impairment in work or school”, “impairment in family and social life”, “difficulty making plans or commitments”, and “emotional/affective and cognitive distress”. Each question is scored by the patient to give a total MIBS-4 score (score range 0–12; 0 = none and 5 = severe). Reprinted from the figure in the article of 3 with permission./(文献3)より許可を得て転載

米国,欧州および日本で実施された片頭痛に関する大規模な横断的疫学調査(OVERCOME study)においては,MIBS-4を用いて発作間欠期の負担を評価している21)~24.OVERCOME Spain(n = 10,229)では,MIBSスコア5以上の重度の負担を46.8%が,また,OVERCOME Japan(n = 17,071)では,MIBS-4スコアが3以上の中等度から重度の負担を41.5%の参加者が経験していることが示された2123.過去1年の間に神経内科および頭痛専門医を受診した回答者について検討したOVERCOME US(n = 10,507)の結果では,予防治療を検討する基準を満たす患者の約70%が重度の発作間欠期の負担を感じていることが報告された24.また,OVERCOME Japanでは,頭痛頻度が高くなるにつれて発作間欠期の負担が大きくなる傾向がみられ,頭痛頻度が月に15日以上の群では60%が中等度から重度の負担を経験していたが,頭痛頻度が低い0~3日の群でも35%以上が中等度から重度の負担を経験していることが確認された23.また,急性期における薬物治療に満足していない患者は,発作間欠期の負担が大きくなる可能性が示唆された22

Loら14は,片頭痛の発作間欠期の負担および片頭痛治療における患者の経験を調査することを目的として,米国,英国,カナダで募集された片頭痛患者(n = 35)を対象にインタビューを行った.その結果,最も多く報告された片頭痛症状は頭痛であり,次いで前兆,易刺激性,吐き気が続いた.ほとんどの参加者は,発作間欠期にストレスや光の刺激といった発作の誘因を避ける,勤務時間を短縮する,仕事を辞める,片頭痛発作に合わせて仕事や勉強を計画するなど,発作を予測して生活を変えたりしており,仕事,キャリア,日常活動,人間関係など,QOLに影響があると述べた.また,全ての参加者が感情的な影響,すなわち,怒り,うつ,不安,絶望感などを報告した.

Hubigら13は,発作期と発作間欠期の負担の関連について,片頭痛発作による疾患負担を評価するHeadache Impact Test(HIT-6)とMIBS-4の間には中程度の正の相関(r = 0.37,P < 0.001)があることを示し,片頭痛発作時の影響が大きい患者ほど発作間欠期の負担も大きいことを報告している.

3. 薬剤介入による発作間欠期負担の評価

前述のとおり,予防治療が必要となる患者の多くが,発作間欠期の負担を感じていること,頭痛頻度が高くなるにつれて,発作間欠期の負担が大きくなる傾向があることから,片頭痛の予防治療薬による発作間欠期負担の軽減の報告を調査した.薬剤介入による発作間欠期負担の評価に関する報告は限られているが,近年,片頭痛特異的な予防治療薬として開発されたCGRP関連抗体薬による介入では,片頭痛日数の減少および片頭痛による支障度の改善に加え発作間欠期の負担軽減に関しても臨床試験の中で評価され報告されている78.過去に2~4剤の予防治療薬で十分な効果が得られなかった反復性片頭痛または慢性片頭痛患者を対象に実施されたガルカネズマブ(GMB,n = 232)のプラセボ(PBO,n = 230)対照二重盲検比較試験ではMIBS-4による発作間欠期の負担も評価された.その結果,ベースラインのMIBS-4の合計スコアの平均はGMB群(5.3点)およびPBO群(5.6点)で,いずれの群も重度の負担を示したが,GMB群では二重盲検期間の投与1ヵ月後にはPBO群よりも有意な減少がみられ投与3ヵ月時点においても有意な変化量を示した(−1.9 vs. −0.8, P < 0.0001 by mixed model repeated measures)8.さらにGMB群においてその効果は試験期間完了時である6ヵ月後まで継続した(Fig. 482526.二重盲検期間の投与3ヵ月後のMIBS-4の各項目の変化について,「仕事や学校への影響」ではPBO群とGMB群ではそれぞれ31%,33%と同程度であったが,「約束や計画に対する不安」,「生活への影響」,「感情的/情緒的苦痛(無力感)」の3項目については,PBO群でそれぞれ39%,31%,31%であったのに対し,GMB群では54%,44%,39%とより多くの患者が改善を示した8

Fig. 4 Change from baseline in MIBS-4 scores monthly in total population.

****P < 0.0001, **P < 0.01 versus placebo. Abbreviations: GMB = Galcanezumab, LS = least squares, MIBS-4 = four-item Migraine Interictal Burden Scale, PBO = Placebo. Reprinted from the figure in the article of 8 with permission./(文献8)より許可を得て転載

Diamondが行った抗CGRP受容体抗体製剤であるエレヌマブの多施設共同オープン試験7では,55名の成人片頭痛患者を対象に,Migraine Functional Impact Questionnaire(MFIQ)29を主要評価項目として機能的な影響が評価された.その結果,12週間の治療により片頭痛の機能的な影響は有意に改善し,同様にMIBS-4で評価した発作間欠期負担も有意に減少した(P < 0.05 by repeated measures ANOVA).

以上の結果から,CGRP関連抗体薬を含む片頭痛の予防治療による片頭痛日数の減少は,患者の不安を減らし,仕事や日常生活における制限を減少させ,発作間欠期の負担も軽減させる可能性があると推察される.

まとめ

発作間欠期の患者負担に関するtargeted literature reviewを実施し,発作間欠期の症状や負担を評価するツール,その負担に対する薬剤介入による効果などのエビデンスについて要約した.

発作期の激しい痛みの影響は大きいものの,片頭痛の治療においては発作間欠期の負担軽減も重要である15

ガルカネズマブやエレヌマブなどのCGRP関連抗体薬による治療で発作間欠期の患者負担の軽減が示されていることから,片頭痛の予防治療は,臨床指標の改善に加えて,患者の労働生産性の向上,日常生活の制限の改善など,発作間欠期の患者負担の軽減も期待できる治療の選択肢になる可能性がある.予防治療についてHubigらは,過去3ヵ月以内にCGRP関連抗体薬治療を受けた患者はCGRP関連抗体薬治療を受けたことのない患者よりも発作間欠期負担が重度であったことを示し,CGRP関連抗体薬の治療を受ける患者は疾病関連の負担も大きく,治療におけるアンメットニーズが存在することを指摘している13.また,Loらは,多くの患者がCGRP関連抗体薬による予防治療により,片頭痛の発作頻度や頭痛の持続時間が減少し,日常生活の活動レベルの向上や幸福感が増し,心配事が減少したと回答したことを報告した14

Diamondは,片頭痛の予防療法の有効性の主要評価項目として月間の片頭痛日数の減少のみに注目する従来のモデルは不完全であり,片頭痛治療薬の評価においては,片頭痛に関連するライフスタイルの要因をより総合的に評価することを標準とするべきであると述べている7

片頭痛患者が抱えている負担や支障は多岐にわたるため,片頭痛がもたらす影響は個々の患者で異なる可能性がある.したがって,発作期のみならず発作間欠期においても片頭痛の負担を評価するスケールを活用して,片頭痛発作日数などの臨床指標に加え,様々な観点から片頭痛の障害や負担をより正確に把握することが必要となる.そのうえで,治療ゴールについて患者と話し合うことで,医療従事者と患者側の診察に対する満足度が高まることが期待される30

Contribution

滝沢翼,五十嵐久佳,松森保彦,佐藤美奈子は,研究データの解釈を行い,重要な知的内容に対して批評的校閲を行った.

竹村亮は,研究データの取得,解析,および解釈を行い,重要な知的内容に対して批評的校閲を行った.

植田要は,研究の構想,デザイン,および研究データの解釈を行い,重要な知的内容に対して批評的校閲を行った.

利益相反

本論文の検索・採択は慶應義塾大学にて実施されており,出資企業は関与しておりません.

本論文に関連し,開示すべきCOI状態にある企業・組織や団体

○開示すべきCOI状態がある者

滝沢翼:講演料:日本イーライリリー株式会社,第一三共株式会社,大塚製薬株式会社,研究費・助成金:日本イーライリリー株式会社,ファイザー株式会社

五十嵐久佳:講演料:日本イーライリリー株式会社,第一三共株式会社,大塚製薬株式会社,アムジェン株式会社

松森保彦:講演料:日本イーライリリー株式会社,第一三共株式会社,大塚製薬株式会社,アムジェン株式会社

佐藤美奈子,植田要:報酬額:日本イーライリリー株式会社(佐藤,植田は従業員であり,本研究の費用は日本イーライリリー株式会社が負担した.)

○開示すべきCOI状態がない者

竹村亮

本論文に関連し,開示すべきCOI状態にある企業,組織,団体はいずれも有りません.

謝辞

本論文の作成は,日本イーライリリー株式会社が出資し,株式会社アスカコーポレーションの赤山晋一氏にご協力いただきました.

文献
 
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