論文ID: cn-001951
入眠時固有脊髄性ミオクローヌス(propriospinal myoclonus at sleep onset,以下PSM-Sと略記)は覚醒から睡眠への移行期に生じるミオクロ-ヌスである.固有脊髄路を介して頭側尾側に広がる不随意運動で,入眠困難を来す睡眠関連運動障害である.診断には運動の観察と終夜睡眠ポリグラフィ(polysomnography,以下PSGと略記)が必要であるが,その報告は少ない.入眠期の腹部運動による不眠を訴え受診した80歳男性においてビデオ同時記録と表面筋電図の増設したPSGにより,運動の腹部から上下への伝播を確認し,PSM-Sと診断した.PSGにおける表面筋電図増設の有用性を示した1例を報告する.