臨床神経学
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当院で経験したleucine-rich glioma-inactivated 1(LGI1)抗体陽性脳炎の臨床的特徴
茂呂 直紀中島 昌典所澤 任修永井 健太郎内堀 歩市川 弥生子
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ジャーナル オープンアクセス 早期公開

論文ID: cn-001977

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抄録

症例はleucine-rich glioma-inactivated 1抗体陽性脳炎の5例である.痙攣,幻覚,記憶障害,無気力,不安,興奮,faciobrachial dystonic seizure(FBDS),立毛発作を呈した.全例で脳脊髄液検査は細胞数正常,頭部MRIは海馬病変を認めた.4例で抗利尿ホルモン不適合分泌症候群を呈した.FBDSを呈した1例は基底核病変も認め,ナトリウムチャネル阻害薬が奏効した.1例に甲状腺癌を合併した.1例を除いて免疫治療に反応し全例が2年以上再発なく経過した.脳脊髄液細胞数正常で低ナトリウム血症を呈する辺縁系脳炎では積極的に本症を疑う必要がある.

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