臨床神経学
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直接経口抗凝固薬普及後の脳梗塞または一過性脳虚血発作患者の5年転帰
永金 義成田中 瑛次郎山田 丈弘濱中 正嗣藤並 潤芦田 真士小島 雄太前園 恵子小椋 史織山本 康正
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ジャーナル オープンアクセス 早期公開

論文ID: cn-001988

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抄録

直接経口抗凝固薬(direct oral anticoagulants,以下DOACと略記)普及後の脳梗塞または一過性脳虚血発作(transient ischemic attack,以下TIAと略記)患者の長期転帰を調査した.2014年4月から2015年9月に入院した脳梗塞またはTIA患者を前向きに登録し,死亡と脳卒中再発を主要評価項目として発症5年後まで追跡した.連続555例(男性323例,平均75歳,脳梗塞520例,TIA 35例)の追跡率は93%,平均追跡期間は48 ± 20か月.退院時抗凝固薬の52%がDOACであった.追跡期間中に162例が死亡,90例に脳卒中再発を認め,5年累積死亡率30%(心原性脳塞栓症は53%),脳卒中再発率19%であり,DOAC普及後も死亡率は高く,さらなる治療アプローチが望まれる.

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