論文ID: cn-001992
症例は78歳男性.喘息,副鼻腔炎の治療中,メポリズマブ中止後に喘息が増悪,急速進行性の四肢運動麻痺および感覚障害が出現した.血液検査で好酸球増多,神経伝導検査で重度の末梢神経障害を認めた.好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(eosinophilic granulomatosis with polyangiitis,以下EGPAと略記)を疑いステロイドを開始後,好酸球はゼロになった.腓腹神経生検では軸索障害が示唆され,経過も併せEGPAと診断し,免疫グロブリン大量静注療法・リツキシマブ追加で神経障害の進行を抑制できた.メポリズマブ中止後に発症したEGPAでは,非典型的な経過をとる可能性がある.