論文ID: cn-001995
症例1は53歳男性.48歳時から睡眠時無呼吸症候群を発症.53歳時に運転中に追突事故を起こし救急搬送された.意識障害,パーキンソニズムを認め,後に原因不明の肺胞低換気で人工呼吸器管理となった.症例2はその妹で46歳女性.うつ病の加療中であり,43歳頃からパーキンソニズムを認めた.両症例ともmetaiodobenzylguanidine(MIBG)心筋シンチグラフィーは正常であったが,父にも原因不明の肺胞低換気で人工呼吸器管理となった病歴があり,エクソーム解析を行ったところ,DCTN1遺伝子に既報告のヘテロ接合性変異(p.Y78C)が判明し,Perry病と診断した.MIBG心筋シンチグラフィーはPerry病の診断に有用な検査だが,正常を示す例があり注意が必要である.