論文ID: cn-002000
症例は21歳女性.生後6ヵ月から発熱時および入浴時にけいれん重積状態を頻回に生じ,1歳8ヵ月にてんかんを発症して多剤抗てんかん薬で加療されたが難治に経過した.3歳時に急性脳症に罹患し,重度精神運動発達遅滞を合併した.学童期以降も日単位で強直発作が続いたが,発熱時にも重積せず,8歳を最後に入院なく経過した.19歳時に診断の見直しを行いDravet症候群と診断した.診断時内服していたラモトリギンを中止し,スチリペントールを投与したが,発作頻度が増悪した.成人期のDravet症候群では,小児とは異なる病態が考えられるため,抗てんかん薬の選択には注意を要する.