臨床神経学
Online ISSN : 1882-0654
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幼児期に側弯と呼吸不全を来し成人移行に際する再評価によりSELENON関連ミオパチーと診断した33歳女性例
馬場 悠輔前田 明子 村松 恭祐富永 健太上田 洲裕小巻 奨吾斎藤 良彦濱田 雅佐竹 渉西野 一三戸田 達史
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ジャーナル オープンアクセス 早期公開

論文ID: cn-002046

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抄録

症例は33歳女性.親族に類症なし.1歳時に側弯,呼吸不全を来し5歳時(1990年代)に気管切開を行い筋生検で「非福山型先天性筋ジストロフィー」と暫定診断された.14歳時に独歩・起立困難,21歳時に起居困難となり33歳時成人移行に際し当科紹介.体幹優位の筋力低下,側弯,頸部体幹可動域制限,拘束性換気障害,軽度精神発達遅滞を認めた.生検筋病理の再解析と遺伝学的検査を行いSELENONSEPN1)遺伝子に既知のホモ接合性変異c.1574T>G(p.M525R)を認め,SELENON関連ミオパチーと診断した.移行医療は診断・障害を見直す好機である.

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