論文ID: cn-002055
日本神経学会小児-成人移行医療対策特別委員会活動の一環で,会員約9,000名に移行医療に関するアンケートを行った.回答数は744回答で依頼数の10%未満であった.半数以上が小児期発症疾患罹患成人患者を概ね診察すると回答し,脳神経内科の対象疾患,対象年齢,他の成人診療科では対応できないなどの理由が多く選択されていた.一方,診察しない理由は,発達障害関連がわからない,サポート体制がない,コミュニケーションの大変さなどが選択されていた.診察可否には所属地方会支部による違いはなかった.脳神経内科医の,小児神経疾患への不慣れさや情報の少なさなどを解決することが,スムーズな移行医療の確立に重要と考えられた.