論文ID: cn-002108
症例は78歳女性.X−23年に歩行障害と胸部以下の感覚障害を発症し,急性横断性脊髄炎と診断され,加療した.X−22年に再び発作を来し,視神経脊髄型多発性硬化症(opticospinal multiple sclerosis:OSMS)疑いで加療し,以後再発はみとめられなかった.X年に左顔面麻痺と両上肢の異常感覚,左下肢の筋力低下を呈した.MRIで延髄からC6レベルの病変と血清AQP4抗体陽性をみとめ,視神経脊髄炎スペクトラム障害(neuromyelitis optica spectrum disorders,以下NMOSDと略記)と診断した.本例は長期間を経て再発したNMOSDとして重要と思われた.