臨床神経学
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良性成人型家族性ミオクローヌスてんかんの臨床像と分子遺伝学的研究
石浦 浩之
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ジャーナル オープンアクセス 早期公開

論文ID: cn-002111

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抄録

良性成人型家族性ミオクローヌスてんかん(benign adult familial myoclonus epilepsy,以下BAFMEと略記)は,稀発性のてんかん発作と手指の振戦様ミオクローヌスを特徴とする,常染色顕性遺伝性疾患である.七つの遺伝子のイントロンに存在するTTTCAおよびTTTTAリピート伸長変異がその原因であることが明らかになり,リピートモチーフ・表現型関連が提唱されている.現時点で,リピートRNAを介したRNA毒性による病態機序が想定されているが,その詳細な病態生理の理解は今後の大きな課題であり,てんかん原性獲得の阻止と発症予防を目指す治療標的の同定が望まれる.

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