論文ID: cn-002247
筆者は,これまで筋疾患診療における診断後方支援,専門教育,およびアジア諸国を中心とした国際医療支援に取り組んできた.本稿では,日本における筋疾患診断およびアジア諸国への医療支援の経験を共有するとともに,その経験を基に筋疾患医療発展の条件を考察する.筋疾患は希少疾患中の希少疾患であり,診断や病態評価には高度な専門性と集約的な診断体制が不可欠である.その発展には,中核的人材の存在,専門化と協力体制,十分な医療関係者数,財政的支援,経済的発展,および社会の安定が重要な要素となる.これらの条件が揃う日本においては,その環境を生かし,通常の診療にとどまらない取り組みを行うことに意義があると考える.