日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第7回大会
セッションID: P2-3
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漢字画数カウント課題における空書行動の分析
*芳賀 康朗
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抄録
本研究では,漢字画数カウント課題における空書行動(空中での手指を用いた書字様行動)の機能について検討することを目的として2つの実験を行った。ターゲット漢字の提示時間が1,000ミリ秒と短い場合(実験1),空書許可群の課題成績は空書禁止群よりも有意に高かったが,反応時間に有意差は見られなかった。しかし,ターゲット漢字の提示時間を延長した条件では(実験2),空書禁止群の反応時間が空書許可群よりも有意に長くなったが,課題成績における群差は有意ではなかった。これらの結果から,空書の機能は認知的負荷や課題要求のレベルによって異なる可能性が示唆された。
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© 2009 日本認知心理学会
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